琉球新報社と沖縄県共同募金会が運営する「りゅうちゃん子どもの希望募金(りゅうちゃん募金)」の累計寄付額が、2024年度末時点で1億863万6405円となり、1億円を超えました。2024年度の募金額は1446万6242円で、2020年度以降は年1000万円超が続いています。

同募金は、生活困窮などで孤立しがちな子どもの生活・学び・育ちを支える県内の民間団体に助成する仕組みです。助成上限は原則1事業50万円で、過去3年以内に助成を受けた団体は1事業30万円です。支援分野は子ども食堂や居場所づくりが多く、近年は家族の介護などを担うヤングケアラー支援や、若年妊娠・出産後の子育て支援も増えています。2024年度の助成先は過去最多の57団体でした。

背景には、2015年の沖縄県調査で子どもの相対的貧困率が29.9%と示されたことや、2015年末〜2016年初の連載で生活の厳しさが可視化され、支援の声が広がった経緯があります。県の「沖縄こども調査」(2024年実施)では、子どものいる困窮世帯の割合は21.8%で改善傾向にある一方、約5人に1人が厳しい状況にあるとされます。今後も寄付の継続性と、支援ニーズの変化に応じた助成分野の見直しが焦点になりそうです。

Share.